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6月23日は月が大きい!?「近ごろ話題のスーパームーン」
2013.6.22更新

直径約85kmのクレーター「ティコ」から放射状に白く輝くレイ(光条)。満月の前後数日が観察にオススメです。(撮影:井川俊彦)
昨年あたりからTwitterなどSNSでも話題に上り、日頃から天体に関心を寄せていてもいなくても盛り上がったスーパームーン。今年は6月23日にその日がやってきます。
そこで、どうしてこの日の月が特別大きく見えるのか、また観察のポイントなども、知っておきましょう。
月はホントに大きくなるの?
月は地球の周りを回っている衛星。約27.3日で1周しています。
その通り道(公転軌道)はややいびつなだ円になっているので(※1)、地球と月との距離は遠くなったり近くなったりします。
最も近くて約35万6,400km、遠くて40万6,700kmと、その差は約5万km。すると地球から見た大きさは約14%の違いが出ます。
つまり月は約27.3日に1回の頻度で地球に最も近づくのですが、スーパームーンはそれだけではなく、満月という条件も重なった場合に言います。すると頻度は約14か月に1回。1年に1度見られるかどうかなのです。
ちなみに地球に最も近い満月と遠い満月の明るさを比べてみると、約30%もの違いがあります。
※1…教科書や図鑑では単純化して、正円として描いている場合もあります。
スーパームーンのココを観察しよう!

地球に最も近いときと遠いときの満月を半分ずつ並べて比較してみました。(撮影:井川俊彦)
満月のときは全体的にクレーターのデコボコが浮き立たないので、クレーターの観察にはおもしろくないといわれますが、その代わりにレイ(光条)がとても美しく見えます。
レイとは、月にほかの天体が衝突したときに噴出物が放射状に拡がった筋状の部分。
上の写真のティコから延びる筋はその1つで、とても神秘的な輝きを放ち、うっとりとするような神々しさです。
また右の写真のように、スーパームーンと反対に最も小さい(遠い)満月を見るなら、2013年12月17日。
正確には最も遠い日ではありませんが、スーパームーンとはかなりの大きさの違いが見られます。撮影して比べるのも楽しいですよ。