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宵の明星と去りゆく火星、そして細い月

2021.6.7更新

7月12日20:00の西の空のイラスト

<7月12日20:00の西の空>
月だけ13日の様子も描き入れました。

夕刻にキラッと輝く金星。そこへ淡いオレンジ色を放つ火星が日に日に近づき、やがて離れて行く様子がこの夏、西の空で見られます。
7月上旬までは、右(西)から順に金星ー火星という配置。
7月13日に2つが最も近づいて見えるようになり、その日を境に火星ー金星の順に入れ替わります。
さらに7月12日は、この2つの惑星のそばに月齢2.4の細い月も現れます。
これはまた素敵な光景なので、お見逃しなく!
肉眼でもその美しさは堪能できますが、12、13日は双眼鏡が最強のアイテムとなるでしょう。
倍率7〜8倍ぐらいの双眼鏡であれば、金星と火星、それに12日の細い月が1つの視野に収まり、“双眼鏡ならでは”の豪華な絵を見ることができます。
見頃の時間は、日没後から20:00ぐらいまで。
高度がかなり低く、20:40頃には地平線に隠れてしまいますので、西の空の低い所まで見渡せる場所で観察してください。
火星は昨年の地球接近を過ぎて、今、徐々に地球から遠ざかっている最中です。見納めの火星、ぜひ今のうちに。

科学情報誌「So-TEN-Ken」Vol.79より転載。

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