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2011.9.3
教員研修-宇宙を見上げて科学を学ぼう
第9回 天の川を見上げて授業をしよう!

中野祐司

「夜空の光らない空間“暗黒星雲”から、生命誕生の謎を明らかにしたい」
独立行政法人 理化学研究所
中野 祐司 研究員

今回は、独立行政法人理化学研究所 中野祐司研究員を講師にお迎えいたしました。
星雲「天の川」を切り口に、物質の創生から化学反応・生命誕生までと、中野さんが現在取り組んでいる研究について講義していただきました。

プログラム
  • ご挨拶
  • 研究者講演、質問
  • 開発者講演(天体望遠鏡の使い方、観測アドバイス)
  • 実践、質問(天体望遠鏡の組み立て方、ファインダー合わせ)
  • 観望会

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研究者講演、質問「宇宙で起こる科学反応に迫る」

講演中!
天の川に見える黒い雲暗

銀河とは数百億から数千億個の恒星や星間物質が、重力的にまとまっています。
宇宙には数多くの銀河があり、太陽系を含む我々の銀河は、天の川銀河と呼ばれています。
天の川銀河を見てみると中州のように黒い部分が見えます。そこは星間ガスや宇宙塵が集まっていることにより、背景の星や銀河の光が吸収され、黒い雲のように見えるため「暗黒星雲」と呼ばれています。

暗黒星雲で何が起こっているのか

宇宙の元素構成の90%以上が水素です。
広い宇宙空間で水素原子が衝突して分子を形成することは極めて低い確率です。現在は長い時間をかけて、星間塵表面において水素分子が生成されたと考えられています。ひとたび、水素分子ができるとそれをタネとして炭化水素分子に成長をしていきます。このような星間空間では,地球上には存在しない分子も合成されており、現在でも新しい星間分子の発見が続いています。

宇宙における化学合成を地上で再現

現在、研究室でおこなっているイオン蓄積リングは、加速器の親戚ですが「加速しない」加速器です。加速器で有名なのが、欧州原子核研究機構(CERN)が建設した世界最大の大型ハドロン衝突型加速器です。この加速器は、陽子同士を超高速で衝突させて、宇宙初期(高温)の素粒子の振る舞いを調べています。
一方、イオン蓄積リングは、ゆっくりと粒子同士を衝突させる装置です。さらにリング内を極低温下にし、実験を行なうことで宇宙での化学反応条件を再現させることができます。この装置で観測することで、宇宙で起こっている化学反応を解き明かすことを目指しています。
今後の研究により生命の起源や、水素分子からアミノ酸はできるのかどうかを解明できるかもしれません。

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講演者プロフィール

中野祐司
独立行政法人理化学研究所 研究員。理研基幹研究所東(あずま)原子分子物理研究室に所属。
2011年度にイオン蓄積リングを完成させ、極低温における化学合成について実験を行なう計画を進めている。
研究室WEBサイト http://www.riken.jp/amo
理化学研究所 FACE http://www.riken.jp/r-world/info/release/news/2010/dec/fac_01.html


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実践

島田敏弘 島田敏弘
天体望遠鏡を使おう

天体望遠鏡について、基礎から応用までを講義。
内容は
① 種類と構造
② 倍率・口径の選ぶポイント
③ 架台の種類と構造
④ 天体観測に必要な基本知識や双眼鏡を用いた観測方法
⑤ 天体撮影で失敗しない撮影方法や必要機材
などを紹介。
参加者からは日頃の活動についての質問が多くあがり、講師が分かりやすく応答をおこないました。


天体望遠鏡組み立て中! 窓越しに観測中!
星空を見てみよう

講義後、天体望遠鏡の
箱取出し
 ↓
架台に設置
 ↓
ファインダー調整
と、観測準備までを参加者に実演していただきました。
初めて天体望遠鏡を扱う方もいらっしゃいましたが、インストラクターの指導のもと無事に設置完了。
当日は台風の影響で雨でしたが、時折雲の隙間から見える月を観測することができました。


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配布資料
  • パンフレット「プログラム&授業で使えるトピック」
  • Vixenオリジナル「星空ガイドブック」
  • Vixen天体望遠鏡 製品取扱説明書
  • Vixenオリジナル「天体カレンダー」
  • 冊子「天体望遠鏡の仕組みと使い方」「ファインダー調整解説書」
  • Vixen製品カタログ
  • リバネス出版発行誌
  • Vixenオリジナル「星座早見盤」
  • 科学情報誌「So-Ten-Ken」
  • アンケート、お知らせ

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