ビギナーのための天体撮影講座

002.天体望遠鏡で月を写そう

2013.11.7更新

画像_月

ミニポルタA70Lfを使って今回の撮影方法で実際に撮った月
2009.12.28撮影

高価な機材やノウハウがなくても、天体写真は撮れる!
このビギナーのための天体写真撮影講座では、少ない機材で、できるだけ簡単に天体撮影に成功するためのコツをお教えします。
今回は入門タイプの天体望遠鏡を使って月を撮影してみましょう。

必要な機材

  • コンパクトデジタルカメラ
    (一眼レフタイプのデジタルカメラでも可)
  • 天体望遠鏡

この撮影方法に適した天体

  • 金星

準備編

月はとても明るいので、星の撮影に比べると街灯など周囲の明るさはそれほど影響しません。
庭やベランダ、公園などで気軽にトライしてみましょう。
ただし天体望遠鏡がグラつかないよう、足場はしっかりと固定できる場所を選んでください。

カメラの設定

  • フラッシュ : 発光禁止
  • ISO : 800〜1,200
  • 撮影モード(距離) : ∞または遠景、風景など
  • セルフタイマー : 入
  • ホワイトバランス : 太陽 ⁄ 晴天。月の色が正確に表現されます
  • 測光 : スポット測光
  • ズーム : 最も広角側(慣れてきたらズームでも可)

天体望遠鏡の設定

  • 接眼レンズ : 1番低倍率(焦点距離の長い)のものをつける

撮影編

画像_デジタルカメラのレンズを天体望遠鏡の接眼レンズにつける

まず天体望遠鏡をのぞき、視界の中心に月が入るように望遠鏡の向きを合わせます。
次にピントも合わせておきましょう。
月の表面の模様が最も鮮明に見えるよう調整します。
次にデジタルカメラのレンズを天体望遠鏡の接眼レンズにぴったりと付けます。

画像_ケラレ

この撮影方法では、カメラのレンズと接眼レンズの中心(光軸)を合わせる作業が最も難しいかもしれません。
これがきちんと合っていないと、写真Aのようなケラレ(周辺部が写らず黒くなる)が起きて、写っている部分がとても少なくなってしまいますし、全体的にぼやけた画像になってしまいます。
光軸がきちんと合うように、風景などを撮影して事前に練習しておくといいかもしれません。
また光軸が合っていても接眼レンズの円の外側は黒く写りますので、これはカメラのモニターを見ながら少しずつズームしていって、周辺の黒い部分が少なくなるよう、調整していくといいでしょう。
ここまできたら後はシャッターを切るだけです。
シャッターボタンを押す力で手ブレが起きないよう、できればセルフタイマーを使いましょう。

応用編1

画像_単眼鏡で月をのぞく

よりシャープに写すためには…

4〜6倍程度の単眼鏡を使ってピントをより正確に合わせる方法があります。
まず単眼鏡で月をのぞいてピントを合わせます(写真B)。

画像_単眼鏡で月をのぞく

その単眼鏡を写真Cのように天体望遠鏡の接眼レンズにぴったりと合わせます。
単眼鏡を接続したままのぞいてみて、望遠鏡のピント調整を行います。
あとは同様に撮影してください。

応用編2

画像_アダプターを使って撮影

カメラアダプターを利用する

カメラをずっと手で持って、光軸が合った状態をキープするのはなかなか大変です。
そこで天体望遠鏡にデジタルカメラを接続するためのアダプターを使う方法があります。
写真のようなタイプのアダプターを天体望遠鏡の接眼部に接続し、カメラは三脚用ネジ穴を利用して固定。
カメラの位置は微調整できるので光軸を合わせるのが簡単です。
位置を決めてしまえば、後は何回シャッターを切っても光軸がずれてしまうことはありません。

画像_ユニバーサルデジタルカメラアダプターII

<オススメ オプションパーツ>
ユニバーサルデジタルカメラアダプターII
●上下左右に動かせる微動装置付き。光軸合わせがスムースに行えます。コンパクトデジタルカメラ用。

商品詳細

画像_マルチモノキュラー4x12

<オススメ 単眼鏡>
マルチモノキュラー4×12
●長さ約5cm、60gと、ポケットに入れて気軽に持ち歩ける単眼鏡。
倍率 : 4倍
対物レンズ有効径 : 12mm
サイズ : 5.8×3.1×3.3cm
重量 : 60g

商品詳細

科学情報誌「So-TEN-Ken」Vol.34より転載。

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