全国家庭顕微鏡普及協会

第7部 動く動く! ミクロの世界に突入!
第2話 生きるスケルトン!? プランクトン

ケンミジンコ

小川で採集したケンミジンコ。顕微鏡の照明に青いフィルターをかけて、さらに横から懐中電灯の光を当てて40倍で観察したところ。尾の両側の楕円形は卵のうという卵の入れ物。赤く光る眼、しかも1個だけなのがちょっとSFっぽい。

ふと目に止まった小鳥や昆虫がかわいらしくて、ずーっと見入ってしまったことなど、皆さんも経験あるよね。これがもっともっと小さな生物だと…?
今回の全国家庭顕微鏡普及協会は、生きたままのプランクトンに挑戦だ。プランクトン観察の楽しみは、何と言っても全てが見えちゃうスケルトンボディ(?)。うごめく内臓までバッチリのぞいちゃおう。
「こんなに小さくても、しっかり生きてるゾー!」

SF系からほのぼの系まで、多種多彩なプランクトンの世界

プランクトンとは浮遊生物。つまり自分では泳がずに水中を漂っている生きもののこと。その中で微生物とも言われている、100分の1mm以下~数mmのとっても小さな生きものたちを観察してみよう。
プランクトンは種類が多くてその姿もかなり個性的だ。しかもなんと! 内臓が透けて見える!!
グロテスクなのか神秘的なのかは見る人次第だけど、きっと皆さんも見始めると時間がたつのを忘れてしまうことでしょう。

  • ゾウリムシ

    同じ小川で採集したゾウリムシ。すこしねじれた“へちま”のようなからだを、クルクル回転させながら動く。(100倍)

  • ゾウリムシ

    ゾウリムシを400倍で見てみると…表面に生えている細かい繊毛がプルプルプルプル震えている。体の中のしくみも複雑。

  • サヤミドロ

    庭に放置しておいたたらいの水に発生した、緑色のぬるぬるを観察。サヤミドロという植物プランクトンのようだ。100倍に拡大してみると、細胞壁や葉緑体がはいっているのがわかる。

  • ミドリムシの仲間

    庭のたらいの水で見つけたミドリムシの仲間。動物のように動くが植物のように葉緑体を持っている。(400倍)

  • ハネケイソウ

    これは恐らくハネケイソウだろうか。ピントを動かしながら観察すると、からにある細かい幾何学模様が観察できる。(400倍)

  • いろんな種類のプランクトン

    おおー! いろんな種類のプランクトンが大集合。縁側に水を入れてキャップをはずし、放置しておいたペットボトルの中に発生したもの。(100倍)

  • ミジンコ

    カバーグラスで押しつけて観察したミジンコ。体の内部もピントがあって見えるが、すこしつぶれてしまったようだ。ハハハ。(63倍)

  • ミジンコ

    スライドグラス上の水に脱脂綿を入れて観察したミジンコ。綿の繊維に引っかかるように止まって休んで(?)いる。(63倍)

  • ボルボックスの仲間

    魚屋で買ってきた生魚の胃袋の中から発見したボルボックスの仲間。(100倍)

やってみよう!

茶の花

▲ これが手作り簡単ミニプランクトンネット。100円ショップなどで売っている洗濯機の糸くず取りネットの先を切って、小さなプラスチックびんをしばりつける。ネットの口にヒモと持ち手を結びつければ完成!


めしべの構造

▲ 近所の小川などで、こうして水をすくう。

プランクトンを採集するには、大きめのスポイトなどで、水底の石や植物の茎などの近くをこするようにして水を吸い取るとうまくいく。
またペットボトルに水を入れてキャップをせずに屋外に放置しておくと、空気中から飛び込んだプランクトンが1、2週間で繁殖する。花瓶や金魚鉢の水を採集してもOK。
もっと効率よくプランクトンを集めるには、プランクトンネットを使う。市販のプランクトンネットを購入してもいいが、手作り簡単ミニプランクトンネットもなかなか使いやすくてオススメ。よりたくさんのプランクトンを集めることができる。

! 採集したプランクトンは、観察が終わったら必ず元の場所に返そう。
! 水辺には危険な場所もあるので、子供1人では採集に行かないこと。できれば大人に付き添ってもらおう。

ミジンコやゾウリムシなどの大きめのプランクトンは動きが速い! そこで少し邪魔をしてゆっくり動いてもらうようにする。

  1. スライドグラスに載せる水の量を少なくして、カバーグラスで押さえつける
    カバーグラスをかけたあと、そのへりに吸い取り紙などを当てて水分を少し吸い取るとうまくいく。
スライドグラス

▲ ビニールテープを重ねて貼ったスライドグラス。

  1. スライドグラスに穴を開けたビニールテープを何枚か重ねて貼りつけ、その穴に水とプランクトンを入れてカバーグラスをかける。
    ゾウリムシなど水分が少ないと変形してしまう種類に適している。
スライドグラス

▲ 脱脂綿をほぐしてスライドグラスの上に。

  1. ひとつまみの脱脂綿を水の中に入れる。
    これは簡単。プランクトンが綿の繊維に引っかかって止まっているところを観察する。アオミドロなどの藻を使ってもOK。

科学情報誌「So-TEN-Ken」Vol.39より転載。

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